インプラント治療は、インプラントをあごの骨に埋め入れる外科手術を行います。「手術」というと少し怖い印象がありますが、実際、どのくらいの時間がかかるものなのでしょうか?ここでは、インプラントの手術法ごとに目安となる時間をご紹介いたします。

※患者様のお口やお身体の状態、歯科医師によって異なりますので、ご参考程度にお考えください。

インプラントの手術方法と時間

通常のインプラントの手術方法には、「一回法」と「二回法」とがあります。まずは、それぞれの手術方法と手術にかかる時間についてご紹介します。

一回法と手術時間

一回法は、歯茎を切開する手術を、一回のみ行う治療法です。インプラントを埋め入れる際に、インプラント体のヘッド部分を歯茎の外に出すことで、もう一度歯茎を切ることなく人工の歯の装着を行います。インプラントを埋め入れてすぐに人工の歯を装着する場合などは、この方法で治療します。

インプラントを埋め入れる手術時間
・1本 10~25分
・2~3本  20~35分
・4~6本  40~75分
・7~10本 80~110分

二回法と手術時間

二回法は、歯茎を切開する手術を二回行う方法です。一回目の手術でインプラントをあごの骨に埋め入れ、一度歯茎を閉じてインプラントと骨が結合するまで3~6ヶ月待った後、二回目の手術で歯茎を切開し、人工の歯の土台をインプラント体に取り付ける方法です。骨を増やす治療を同時を行う場合などは、感染率の低いこの方法で治療します。

インプラントを埋め入れる一回目の手術時間
・1本 10~25分
・2~3本  20~35分
・4~6本  40~75分
・7~10本 80~110分

インプラント体に土台を取り付ける二回目の手術時間
・1本   5~10分
・2~3本 15~20分
・4~6本 25~35分
・7~10本 35~60分

オールオン4と手術時間

一回法や二回法などの通常の手術以外に、オールオン4という手術法もあります。「オールオン4」は、歯が1本も無い、または上あごか下あごの一方の歯が全て無い方に対する治療法です。4本という少数のインプラントを、角度を付けてバランスよく埋め入れることで、手術したその日に10~12本分の人工の歯(仮歯)を固定することができる治療法です。この治療法の場合は、約1時間以内で手術は完了します。

インプラントを埋め入れる手術時間
埋め入れる本数 4本 : 手術時間の目安 40~60分

骨を増やす治療と手術時間

インプラントはあごの骨に埋め入れて治療するため、治療を行うためには、ある程度の骨の厚みや高さが必要です。そのため、インプラント治療を行いたい部分に十分な骨がない場合には、骨を増やすための手術を行うことがあります。骨を増やす手術を大きく分けると、「インプラントを埋める手術と同時に行う場合」と、「インプラント埋める手術の前に、骨を増やす場合」の2パターンがあります。

インプラントを埋める手術と同時に行う場合
・ ソケットリフト(上あごの骨を増やす手術) 5~10分
・ GBR(骨の厚みを増やす手術)(1箇所)10~20分
(*担当医の経験や埋入場所などで異なります)

インプラント埋める手術の前に、骨を増やす場合
・ GBR(骨の厚みを増やす手術)(1箇所) 30~40分

きど歯科