歯周病とは

歯周病は歯と歯の周りの組織への細菌感染が原因となる炎症病変です。まずは歯肉から感染が始まり(歯肉炎)、それがさらに進行すると歯周組織に炎症が進行します(歯周炎)。徐々に歯を支える顎の骨が溶けていき、歯の支えがなくなるため最終的には歯が抜けてしまう病気です。自覚症状がでにくく、気が付いた時には進行していることが多いため、定期的な検査を受ける必要がある病気なのです。

歯周病は歯周病原細菌の感染により発症するため、多くの歯で進行する恐れがあり、進行によって破壊された顎の骨は治療によっても治りにくい特徴があります。そのため、歯周病の進行を早期に止めることが大切になります。

精密な検査を行い、歯周病が認められる場合には治療が必要になります。治療は主に原因となるプラークや歯石の徹底的な除去、また再度プラークや歯石をつけないように丁寧なセルフケアを行うことが中心となります。治療を行った後、再度精密な検査を行い、歯周組織の病状をチェックし、安定した歯周組織を継続していく必要があります。

歯周病とは

歯周病の状態でインプラント治療を行うリスク

感染

インプラントの周囲の歯の周囲に歯周病原細菌が存在していると、2週間以内でインプラント周囲の溝に細菌感染が起きてしまうといわれています。また、インプラント周囲に炎症が生じた症例のインプラント周囲を調査した研究では、歯周病原細菌と同様にグラム陰性菌やスピロヘータが多く存在することも報告されています。

インプラントは自分の歯より細菌感染による炎症の進行が速いことも知られています。インプラントは虫歯にはなることはありませんが、細菌感染による炎症で顎の骨が溶けることでインプラントが抜けてしまうことが考えられます。

インプラントの隣在歯

歯周病が進行した状態では、インプラント治療後に、隣の歯が歯周病で抜けてしまうリスクもあります。

残存歯の動揺や病的移動によりインプラントに対する負担が増加する

歯周病が進行した状態でインプラント治療を行うと、インプラントと隣接する歯がぐらついたり、病的に移動してしまうリスクもあります。そうなるとインプラントと歯の間が広まり、食べ物が詰まりやすくなる、かみ合わせが変化する、インプラント周囲への感染が起こりやすくなる、咬合力の負担が増大するなどといった可能性が高まってしまいます。炎症が起こってしまった上に力学的負担が増大すると、よりインプラント周囲の炎症が進行しやすくなることが考えられるため、インプラント治療の失敗につながる可能性が高まります。

対合歯の抜歯

インプラント治療によって強く咬むことが可能になります。しかし、対となる歯の歯周病が進行していると、その歯の負担が増大するため、歯周病の進行が早まってしまうリスクがあります。

インプラント治療は失った歯の機能と審美を補う治療法で、大きなメリットも多く存在します。

しかし、それを長期的かつ健康的に保つことが重要であります。そのためにはインプラントを埋入する前の段階で、口腔内から歯周病菌を可能な限り減らしておくことが大切です。

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