インプラントの交換について

院長挨拶

まずは診察して交換が必要かどうかを診断し、必要なら治療方針や方法を立てます。

それによって、上部構造だけ取り替えればいいか、それとも全部を交換しなければならないのかが決まります。

インプラントがグラグラするというケースは、大抵の場合、上部のネジがゆるんでいるだけのことが多いです。この場合はネジを締め直すだけで済みます。

また、インプラント体は骨の中にあるため、破損する可能性は低いです。インプラント全体を丸々交換しなければならないのは、インプラント周囲炎などにかかって骨がなくなってしまった場合が多いでしょう。

他院で行ったインプラントは交換できる?

アバットメントの装着

他院で行ったインプラントでも交換することは可能です。ただ、基本的には前回治療したのと同じ歯科医院で交換するのが望ましいです。

なぜなら、インプラントはメーカーによって形状や大きさが異なるからです。インプラントのメーカーは、日本だけでも30種類以上。ネジが違えばドライバーも異なりますし、取り扱っていないメーカーを取り寄せる場合、取り寄せにかかる時間や費用が大きくなることも考えておく必要があります。

ただし、以下のような場合は他院で治療しなおす方がいいかもしれません。

  • 何度調整してもらってもインプラントがグラグラする
  • 再治療をお願いしても対応してもらえない
  • 転居していて治療に通えない
  • 治療してから相当時間が経っていて、どこでやったか忘れてしまった
  • 昔通っていた歯科医院がなくなっている

 

インプラントは正しいケアをしていれば何十年ともつものなので、交換したいと思った時に治療してから10年以上時間が経っていることもまれではありません。

10年以上も時が経てば、転勤や結婚して遠方に転居していることもありますし、歯科医師が閉院していることも十分に考えられます。

そういった場合には違う歯科医院で事情を話し、最初の段階からインプラント治療をしてもらうことになります。

インプラントの交換が必要なケース

インプラントの交換が必要なのは明らかに不具合があるケースですが、なかには下記のように思って戸惑ってしまう方もいらっしゃるようです。

  • 「交換したいと思っているけれど、専門家からみたら取るに足りないことかもしれない」
  • 「せっかくやってもらったので、歯科医師に申し訳なくて再治療が言い出せない」

しかし、インプラントがお口に合っていないと、かみ合わせが崩れてしまったり、口内の事故が起きたりと、別のトラブルにつながる可能性があります。

以下のような場合には、なるべく早く歯科医師に連絡してください。

  • かみ合わせが合っていない・違和感を感じる
  • インプラント治療後の仕上がりが思い通りではない
  • インプラントがグラつく
  • インプラントから臭いや出血がある、膿が出る
  • インプラントが破損しまった
  • インプラントが歯ぐきから見えている
  • インプラントが抜けてしまった

インプラントを交換しないとどうなる?

インプラントを交換する理由は様々ですが、交換しなければならないのに放置してしまった場合には、以下のリスクが高まります。

  • 全体の歯列が崩れることによるリスク
  • インプラント周囲炎が進むことによるリスク

それぞれのリスクの内容をもう少し詳しく見てみましょう。

  • 全体の歯列が崩れることによるリスク
  • よく噛めないので消化不良になる
  • 歯列が崩れて見た目が悪くなる
  • かみ合わせが合わず全身の骨格がゆがむ
  • かみ合わせが合わず顔がゆがむ
  • 慢性的な肩こりや腰痛になる

 

インプラントの噛む力は強いので、合っていないままにしておくとインプラントに余計な負荷がかかって破損の原因になるうえ、他の歯にもダメージを与えてしまいます。

また、かみ合わせは全身の骨につながっているので、歯列が崩れていれば骨格も歪んでしまい、下記のような問題を引き起こす可能性があります。

  • インプラント周囲炎が進むことによるリスク
  • 骨が痩せて人相が変わる
  • 歯周病菌が全身に入り梗塞や糖尿病のリスクが高まる
  • 膿が出て強烈な悪臭
  • かみ合わせが合わず顔がゆがむ
  • 慢性的な肩こりや腰痛になる

インプラント周囲炎が原因でインプラントの交換が必要な場合は、早急に対処しなければなりません。

インプラント周囲炎の進行はとても早く、放置しておくとどんどん悪化していってしまいます。

できるだけ早い対応が必要です。

きど歯科